春蘭秋菊(しゅんらんしゅうぎく)の意味と使い方

「春蘭秋菊」意味と読み方

【表記】春蘭秋菊
【読み】しゅんらんしゅうぎく
【ローマ字】SHUNNRANNSHUUGIKU

【意味】
どちらもすばらしく、優劣がつけにくいことのたとえ。

詳細

注釈、由来

【注釈】―

【出典元】『楚辞』礼魂
【語源・由来】春の蘭も秋の菊もともに趣があって、どちらもそれぞれに美しいという意から。「春蘭」は、春の蘭。「秋菊」は、秋の菊。どちらも中国の「四君子」の草花の一つ。四君子は中国の賢人の姿を例えたもので、「梅(冬)」「蘭(春)」「竹(夏)」「菊(秋)」の四つからなる。

「梅」は寒い早春のころにどの花よりも早く咲き、早熟や高潔を意味し多くの文人たちに愛された花。「蘭」は渓谷に咲く花で、本来国や王を支えるぐらいの知識や力をもつ学者たちが認められることなくひっそりと暮らしていることを孔子が例えたもの。「竹」は色を変えず力強く伸び続ける姿から、決してぶれることなく、学問を探求する心を例えたもの。「菊」は草花が枯れ始める晩秋に咲く花から、世に隠れた隠者(賢者)に例えられた。

どれも四君子の言葉として重要な意味をもつが、「蘭(春)」と「菊(秋)」だけが残ったのは理由がある。「春」と「秋」で「春秋(しゅんじゅう)」とよみ、古代中国から一年の周期を意味していたからだ。春の田植えから秋の収穫まで、農作の周期を例えた言葉が「春秋」であり、後に孔子がまとめた書物を「春秋学」として後世に伝えたことから、「春」と「秋」で一つ周期として認知されるようになった。

こうしたことから「一年において、どの花も甲乙つけがたい。」とされ、春蘭秋菊が生まれたという。

【故事】―

「春蘭秋菊」の言い換え、反対、似た言葉

【同義語】

【類義語】

【対義語】

「春蘭秋菊」の例文

【日本語】その姉妹はともに美しく、近隣では春蘭秋菊と言われていた。/彼女と君の美しさは春蘭秋菊の如く優劣つけがたいと彼は言い訳した。
【英語】―